お役立ち情報
2022年04月
2022.04.22
「カタログtoDB構築サービス」リリースのお知らせ
株式会社あかがねは、独自の技術とノウハウを活用し、カタログtoDB構築サービスを開始しました。
カタログtoDB構築サービスとは
カタログにあるアナログデータを、ECサイトや各種システムに活用できるデジタルデータにコンバートします。

そういった企業の場合、「Webマーケティングをやろう」「DXプロジェクトを開始しよう」と考えても、そこで使う商品情報はいったいどこから持ってくるのか?という課題にぶつかってしまうケースがあります。
キャッチコピーや特徴文、画像、イラスト、注意事項といった付加的な情報はカタログで管理されていたりします。
DXやWebマーケティングを開始/強化するときの課題となってしまっていることが現状です。
サービスの対象者
- カタログにある情報をExcel形式で抽出したい方
- メンテナンスされている商品情報がカタログにしかない方
- 元データ(InDesignなど)がなく、システム会社からお断りを受けた方
- その他、ミスなく商品情報を抽出する方法が見つからずお困りの方
ご準備いただくもの
当社では長年培ってきた技術とノウハウにより、InDesign以外のデータからも抽出・構築を行うことが可能です。
下記のいずれのデータでも、DB構築が可能です。
あかがねが選ばれる理由
1. BtoB製造業案件のノウハウを投入したテクノロジー
当社はBtoB製造業界に集中してサービスを提供しています。
長年の事業を通して培った技術とノウハウを活用することで、汎用的なシステムでは抽出が難しい凝ったデザインのカタログからも効率的にデータを抽出し、DB構築を可能にしています。
2. 大量ページカタログの構造を知り尽くしたからこその、きめ細かい設計
当社は数千ページにのぼるボリュームの総合カタログ制作業務を受託する部門を抱えています。
業界独自のカタログ構造を知り尽くしたメンバーがチームにいるため、安心してお任せいただけます。
3. 複数の方法による最適な手段を提案
InDesignデータは制作会社にあるためPDFしか手に入らない、InDesignデータはあるけれども毎年違う会社に依頼しているので作りがバラバラだ、など、お客様によって取得できる媒体が異なります。
当社では、ケースに応じてツール開発をすることで、お客様に最適な手段をご提案しています。
カタログtoDB構築サービスでは、アセスメントプランを無料でご提供しています。
アセスメントプランでは、お客様のカタログ構造とご支給のカタログ形式を分析し、お見積を提案しています。
ご興味がある方は、お問い合わせフォームからのご連絡をお待ちしています。
2022.04.20
商社がECサイトを構築する理由は出荷コストの削減にあり
機械要素部品や電子部品、FA機器などの製造業を得意としている当社ですが、我々のお客様には大きく分けてメーカーと商社があります。今回のレポートでは、商社に焦点を当てていきます。
当社の主なサービスのひとつに商品マスタの構築がありますが、その目線において製造業の商社は、戦略上3つのタイプに分類することができます。
この3つのタイプ別の動きから、昨今の戦略を説明していきたいと思います。
3つの商社タイプと特徴
まず、BtoB製造業の商社は次の3つのタイプに分類することができます。
- ECオープンタイプ
- EDIクローズドタイプ
- 対面営業タイプ
① ECオープンタイプ
自社で取扱う商品すべての、価格・在庫・納期・送料といった商品にまつわるあらゆる情報を、
誰もがアクセスできるインターネット上に公開してある商社のことです。
企業例:
オレンジブック(トラスコ中山株式会社)、モノタロウ(株式会社MonotaRO)、MISUMI-VONA(株式会社ミスミグループ本社)、ASKUL(アスクル株式会社)など
② EDIクローズドタイプ
自社で取扱う商品すべての、価格・在庫・納期・送料といったあらゆる情報を、
取引のある企業だけがアクセスできるように制限をかけた状態でインターネット上に公開してある商社のことです。
③の対面営業タイプの商社が、DXの成功によりEDIクローズドタイプになることが、ここ数年増加傾向にあります。
③ 対面営業タイプ
従来からの商社の手法です。
商品に関する情報をインターネット上に公開せず、営業マンを介して価格・在庫・納期・送料といった情報を提供する商社のことです。
上の表で着目すべき点は3点あります。
- 商品情報の配信では、対面営業タイプからEDIクローズドタイプへの移行で、営業マンからインターネットに切り替わっていること
- 商品情報の配信で、ECオープンタイプとEDIオープンタイプの違いは、アクセス権限のみであり本質的な差はないこと
- ECオープンタイプは、だれもがアクセス・注文できるからこそ、サポート対応もWebだけでは足りずサポートセンターを設け多くの人間を雇用していること
商品情報の配信とは、自社の取扱商品を顧客に認知・興味喚起・購買の意思決定を促進するために発生するコストです。
一般的に製品紹介サイトや総合カタログといった媒体などがあります。
対面営業タイプでは、営業部や広報部といった人間の人件費で実現しています。一方EDIクローズドタイプとECオープンタイプでは、同様のことをシステムを活用し自動化することで、人件費の削減に成功しています。
ECオープンタイプとEDIクローズドタイプの違いは、一般公開されているのか取引先に限定しているのか、といったアクセス権限の違いだけであり、「商品情報を配信するプロセス」という側面において本質的な差はありません。
一方で、ECオープンタイプは一般公開されていることから生じる、EDIクローズドタイプとの大きな違いがあります。
それは、サポート対応です。
EDIクローズドタイプは、アクセス自体を取引先だけに限定しています。つまり同じ業界で同じ専門用語を用いて仕事をしている人たちだけを対象にしているため、サポート対応も比較的簡易で済みます。
たとえば、年配の方と若者の場合で、スマートフォンのサポート対応に必要な質・量が異なることは、想像に難くないでしょう。
そもそもの前提知識があるかどうかで、サポート対応は変動するのです。そして、そもそもの前提知識があるかどうかは、ターゲットとしているユーザー層に影響を受けます。
一方ECオープンタイプでは、一般公開されているため取引の有無にかかわらず法人(場合によっては個人も)がアクセスし、閲覧・注文することが可能です。
そのため、前提知識がない人からのトランザクション(アクセス数や注文数)も多く、サポート対応においても網羅性が求められます。これに対応するため、Webサイトだけではターゲット全体を網羅できないので、サポートセンターをつくっているのです。
BtoCのECサイトで有名なAmazonは、できるだけWeb上でユーザー自身で解決してもらおうと情報提供の品質を高めています。そのAmazonでも実は、サポートセンターは存在しているのです。
なお、EDIクローズドタイプのサポート対応がWeb化できていない理由の一つとして、いままでの商流が対面をメインとしたサポート対応であったために、なかなか切り替えられないといったことが挙げられます。
つまり、ECサイトというチャネルがある企業においても、なんでもかんでもWeb化/システム化できるわけではないということです。大口顧客には担当営業を設置したり、質問対応や発注時に不備があればコールセンターが対応する、というように、ヒューマンリソースを活用して複合的にサービスが展開されているのです。
BtoB製造業商社の戦略
BtoB製造業の商社の打ち手の一つとして、「1出荷当たりコスト」をできるだけ下げることがあります。出荷コストを下げ価格メリットを提示し続けることが、業界内の競争力を高め、売上や利益に反映されるからです。
1出荷当たりコストとは、物流コストと販売コストの2つに分類することができます。
- 物流コスト:
倉庫保管料、トラック・チャーター機などの輸送費用、それらにかかわる社内の人件費、物流管理などのシステム費用 - 販売コスト:以下の3つがある。
A. Webサイトやカタログなどの商品情報を提供する配信コスト
B. 発注と決済などを行う受発注コスト
C. 質問対応、アフターフォローを行うサポートコスト
配信コストとは、顧客に自社取扱商品の認知・興味喚起・購買の意思決定を促すために必要なコストです。
BtoB業界においては、カタログがまだまだ強力なメインツールとなっています。
- 製品紹介サイト
- カタログ/リーフレット など
受発注コストとは、ユーザーが商品を発注し、企業が受注処理をするためのコストです。
自社内でのみ運用される受注システムは現在では多くの企業に導入されていますが、「ユーザー自身で注文→システムで受注処理をする」システムは、必ずしも多くの企業で導入されているわけではありません。
メールやFAXで届いた注文を人間が手作業で処理するのと、システムによって自動で処理するのとでは、コストの差が大きくなります。
サポートコストとは、ユーザーのお問い合わせ対応や、注文内容に不備があった際に個別に連絡を取って不備を修正するために発生するコストです。
個別対応となるケースが多いため人間による業務が多いですが、よくある問い合わせ内容などに対しては、FAQの充実やチャットボットなどの導入によりコストを削減することが可能です。
従来よりこれらの販売コストは、営業部、広報部、受注センターといったたくさんの人間が必要な部門でした。
オレンジブックやモノタロウといったECオープンタイプの企業は、この3つの販売コストをできるだけWeb化・システム化することにより、1出荷当たりコストの削減を実現しているのです。
近年では、対面営業タイプの企業が配信ツールをデジタル化、つまり、カタログベースの商品情報提供から「商品マスタのDB化とECサイトの構築」に移行することにより、配信コストの削減に取り組んでいます。全社的なDXプロジェクトという位置づけで、出荷コストの削減に取り組む企業が増えている印象です。
こうした動きの背景には、経産省が提唱している「2025年の崖」はもちろん、BtoB製造業界においてもミレニアル世代やZ世代と呼ばれるデジタルネイティブ世代の就業人数が相対的に増加し、ある程度発注権限のある役職に就くような年齢になり始めていることが想定されます。
そういう意味でも、従来型の販売チャネルで充分であった対面営業型の企業も、DXの必要性について検討する機会であるともいえます。
商品マスタのDB化とECサイトの構築をすると、配信コストにどの程度影響があるのだろうか、と気になるご担当者様も多いと思います。
当社では、ECサイトを構築した場合の効果予測や具体的な始め方など、多様なサポートを行っております。
無料相談も受け付けていますので、ご興味ある方はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
2022.04.20
PIM導入プロジェクトで注意すべき3つの落とし穴
キャッチコピーやスペック、画像や動画などの商品情報を効率的に一元的に管理するためのシステムとしてPIMがあります。
しかし良いと考えてPIMを導入したにも関わらず想定通りの結果を得られない、というケースが残念ながら存在します。
実績のあるシステムベンダーに依頼し要件通りに開発したはずなのにうまくいかないのにはどんな理由があるのか、を解説していきます。
●そもそも、PIMを導入する理由とは
PIMは日本語で「商品情報管理システム」と訳される通りシステムであり、その中でもデーターベースシステムに分類されます。
商品(商品コード)を軸にテキストやスペック情報、画像・動画素材やマニュアルといったさまざまなデータ(拡張子)を格納できるデータベースです。
データベース自体は、何かの目的を達成するための手段として導入されます。
つまりPIM導入の成功失敗の基準は、目的が達成されたかどうかfig.1になります。
Pimの本質は、データをシステム的に一元管理することで、
- 業務の属人化を抑止する
- 間違いないデータをタイムリーに活用できる
点にあります。
これを実現できるのは、Pimが以下の機能を持ち合わせているからです。
- 商品を軸に多様な拡張子を一元的に管理できる機能
- さらに多言語の情報を一元的に管理できる機能
- いつ、何を、どのように変更したかの履歴を管理できる機能
- Webサイトへの連携やカタログの自動作成など、媒体作成を支援する機能
これらの機能を活用し、
「新たにECサイトを構築する」「今は国ごとで別々のWebサイトからグローバルサイトを構築する」
といった目的を達成するのです。
PIMプロジェクトの3つの落とし穴
このように、大きな目的を達成するためにPIMを導入するのですが、
プロジェクトにおいて失敗を招いてしまうかもしれない落とし穴が3つありますので、ご紹介します。
- PIMプロジェクトを「システム案件」と考えている
- 商品マスタの構築は難しいものではないと考えている
- 商品マスタ構築の責任分界を曖昧にしている
1.PIMプロジェクトを「システム案件」と考えている
PIMはデータベースシステムなので、システム案件と考えてしまいがちですが、実はそうではありません。
PIMそのものはデータベースというシステムだけのことを指すのに対して、
PIMプロジェクトは、
- データベースに入れる商品マスタの構築やデータのクレンジング
- データベースを活用したWebサイトやカタログの制作
- それらを同時に立ち上げるためのマネジメントや業務設計
など、関係する範囲は幅広く、その分難易度も上がりますfig.2。
つまり、PIMプロジェクトはデータベースを手段として利用する「業務改善プロジェクト」であり、
だからこそシステム案件ではないと言えるのです。
2.商品マスタの構築は難しいものではないと考えている
当社の顧客は数千、数万以上の商品を販売している製造業のメーカーや商社が多くなっています。
どこの企業でも商品マスタは持っていますが、PIM向けの商品マスタを持っているかというと決して多くはないのが実態です。
基幹システムやPDMなどのデータベースで商品情報を持っているから、きっと簡単にデータ移行できるはずだと多くの方が主張されます。
しかし経験上、簡単にデータ移行できたことはほとんどありません。
その理由ですが、より良い業務のために行う「現場社員のちょっとした工夫の積み重ね」が背景にあります。
当時は合理的な理由で行っていたものが、周囲の環境が変化したことで“結果として”非合理な状態になってしまっているのです。fig.3
たとえば、
- 商品拡大に対応するために商品情報をExcelの関数やマクロで都度対応してきた
- システム制限により、商品名を短縮してメーカーの正式名ではなく自社アレンジしている
- 画像データは、カタログにあるものが最新でそれを都度Webに利用している
これらの長年の事業拡大の結果としての非合理な状態を、PIMに格納できる合理的な状態に戻すことが、
商品マスタ構築の業務のひとつなのです。
したがって、商品マスタの構築は単なるデータの移行ではなく、現在の状態とその背景、本来どのような状態にあるべきかを、お客様が社内で見つけていく作業となります。
3.商品マスタ構築の責任分界を曖昧にしている
商品マスタの構築をだれがやるのか(=責任分界)を曖昧にしていると、プロジェクト失敗の危険性が高まってしまいます。
PIMシステムそのものの開発者はわかりやすいですが、商品マスタ構築の作業者は、実は曖昧になりやすいです。
さらに、PIMプロジェクトをシステム案件と考えてしまっている場合、
必ずと言っていいほど「商品マスタ構築の作業者」の決定が抜け落ちてしまいます。
または、商品マスタの構築を難しいものではないと考えている場合、
この部分は社員が空いた時間でやろう、と安直に決定してしまうことがあります。
しかし、 仮に 1万点の取り扱い商品×20項目=20万データ とした場合、
項目とは、商品情報の種類のこと。
「商品名、仕入れ先名、代表画像、特徴文、サイズ、重量、耐荷重、Rohs対応」のようなもので、
1商品当たり100項目となる場合も少なくない。
このうちデータのクレンジングが発生するのは10%の確率だとしても、
クレンジングが必要な数量は2万点にのぼります。
それを、本来の業務がある社員たちで期間内に実行可能か、と考えると相当にハードルが高いものとなります。
このように、PIMというシステムを理解するのは比較的容易ですが、
PIMプロジェクトの実行には大変な手間・労力・社内調整が発生します。
/contact/
まとめ
今回は、陥りやすいPIMプロジェクトの落とし穴を紹介しました。
当社では、PIMプロジェクトの専門部署がしっかりとサポートする形でサービスを提供しています。
過去に失敗してしまった方、検討中でリスクポイントを知っておきたい方、
当社では様々なご提案をしていますので、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォームはこちら
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